(番外編 )南仏の水車の町 リル・シュル・ラ・ソルグ 1

CIMG1560 2016年4月はじめ、南仏アヴィニョン近くのリル・シュル・ラ・ソルグを訪れました。パリっ子にたずねても知っている人がほとんどいないような小さな町ですが、詩人ルネ・シャールが生まれ、墓碑もある町なので個人的に関心がありました。実際にたずねてみると、都市空間としても期待以上に魅力的な町でしたので報告します。

 

 

CIMG1433 町の人口はおよそ2万人。アルプスの伏流水が湧き出るヴォクリューズの泉に端を発したソルグ川がいくつかに分流する台地に形成された街です。

 

 

 

 

CIMG1381 いたるところで川のせせらぎが聞こえ、苔むした水車があちこちで回っていました。観光案内所の話では、もともとは羊毛を紡ぎ織るための動力だったとか。かつては62もの水車があったといいます。現在残るなかでも古いものは、19世紀初めまでさかのぼるそうですから、およそ2百年近く回り続けていることになります。水車に付いた苔の長さは仙人のヒゲのようで、時の長さを物語っているかのようです。